シェニエ (Cheniers)

辺りを見渡すとこの地域がなぜオークグローブと呼ばれるか一目瞭然だと思います。フランス人の入植者たちは、沿岸に植生する樹木をシェニエと呼びました。これは オークの場所という意味で、この周辺の木の優占種がオークであることに由来しています。オークの木の実はネイティブ アメリカンの食糧として、また当初の政府高官は、その堅い木材をボートや帆船の船体に利用しました。時が経ち、シェニエは樹木という意味だけではなく、波、沖合いの海流、ミシシッピー川の影響を受けて形成された古代の砂浜の隆起を意味するようにもなりました。長い年月をかけて隆起した昔の砂浜が、拡大する湿地帯によって現在の砂浜から引き離されます。この砂浜の隆起はメキシコ湾沿いに6マイルに渡って伸びています。

 

シェニエは、メキシコ湾北部の海岸線に見られる珍しい地形で、主にルイジアナの海岸線に見られます。世界には大規模なシェニエ平原が3ケ所ありますが、ルイジアナ南西部のシェニエ平原はそのうちの一つです。シェニエは通常海抜15フィートまたはそれ以下ですが、この高さが住宅や道路の建設に必要な乾燥度を生み出します。隆起した土地は、土壌を塞き止め、海水が淡水の湿地に入り込むのを防ぎ、押し寄せる波をせき止め、波と風の威力を和らげることで、嵐が内地に与える影響を最小限に食い止める働きをします。メキシコ湾からの風が多くの木々の幹をへし曲げ、樹冠を内地に向けて押し曲げて、風の彫刻を形成しています。ハイウェイ82をロックフェラー保護区方向に東に向かうルートでは、実際にシェニエの上を通るため、シェニエの環境がよく分かります。